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売れるプロットの作り方 漫画/小説/ラノベを科学的に書く方法まとめ

漫画・小説・ラノベの売れるプロット構成が科学的に判明してきた昨今です。

たとえば以前は『コーネル大学が6,147本の映画を分析した売れるプロット法則』を紹介しましたな。

てことで自分もゲーム作りの参考にしたいので、科学的に判明してる「面白いプロットの作り方」を調べてまとめてみました。

「つーわけでスタートだッ」「よろしくおねがいしますッ」

今回の参考文献は東京工科大学の故・金子満先生が提唱したバイ・ステップ・シナリオ作成法を基にした「超簡単!売れるストーリーの作り方&キャラクターの作り方/沼田やすひろ

科学的プロット作成術まとめ

科学的プロット作成術まとめスタートです。まずは物語の基本からおさらい。

物語の基本:絶対外してはいけない法則…それは変化

たっつー

物語とは人の「変化」の過程を描くものである

物語には絶対外してはいけない法則があります。それは主人公の変化。

  • 主人公の変化を描くのが物語(ドラマ)

とのこと、なるほどー。てことで物語のプロットを練るときは「誰が」「どのような変化をする物語か」ざっくり決めといたほうが良さげ。

たしかに何の変化もない話は辞書と同じで情報の羅列ですからねぇ、そういや以前レビューした『グースバンプス モンスターと秘密の書』は変化の見せ方が巧みな一作でしたな。

辞書に感情移入はできないだろう、物語ではないからだ

ポイント
  • 「物語」とは主人公の「変化」を描くものである

物語の基本:コンセプトの決め方

たっつー

商品を売るな、コンセプトを売れ

これはアメリカの有名なコピーライター、ジョセフ・シュガーマンのお言葉。

お客はコンセプトに魅力を感じないと振り向いてくれないぞ、という意味でございます。

コピーライティング講座#4 シュガーマンに学ぶマーケティング9の法則

てことで、商品づくりも物語づくりも、まずコンセプトを魅力的に仕上げる必要があるわけですな。ちなみに「コンセプト」の辞書的定義は以下のとおり。

コンセプトとは

「1つの作品に貫かれた1つの理念、指針」のこと

ざっくりいえば方向性です。

たとえば、あなたの作品をサイトに投稿するとして、その作品に「魅力的な紹介文」を用意することとイメージすればやりやすいかも。

コンセプトとは?自己紹介だ

以下5つの回答を用意するとコンセプトが出来上がるみたいです。

  1. 誰が(15文字程度)
  2. どうなって(30文字程度)
  3. どうなった話(15文字程度)
  4. 作品のターゲット
  5. 作品のジャンル

NG例:「出来事」の羅列に魅力はない

駄目な例は以下の通り。

  1. 誰が:勇者の男性が
  2. どうなって:命がけの冒険をして
  3. どうなった:魔王を倒す物語
  4. ターゲット:こども
  5. ジャンル:冒険アドベンチャー

これでは「誰がどう変化したのか」わかりませんね。ざっくりしすぎて魅力も伝わりません。

OK例:「主人公の変化」が伝わる

てことで名作マンガ『スラムダンク』を伝える文章をつくってみた。

『主人公の変化』を入れたことで、先ほどの例よりマシになりましたな。

  1. 誰が:女子に好かれるためバスケを始めた不良が
  2. どうなって:ライバルとの死闘や仲間との対立、友情を経て
  3. どうなった:本当にバスケットマンになる物語
  4. ターゲーット:高校生以下の少年
  5. ジャンル:スポーツ

こんな感じで、あなたの作品の自己紹介をメモっておくとナイスです。

わかりました

ノートにメモしておくと便利な9のきめごと

てことで、以下9のことをノートにメモしておけば、プロットづくりに役立ちそうです。

  1. 主人公:物語で変化する人物のこと
  2. 日常:主人公が過ごしてる世界のこと(5で崩壊する)
  3. 問題/理想:主人公が抱えてる悩み。この問題を解決する変化がドラマになる
  4. 壁:なぜ主人公の理想は叶っていないのか
  5. 事件:日常を切り裂いて非日常がおとずれるキッカケ
  6. 決意:主人公はなにをキッカケに問題解決を決意するか
  7. 解決策:主人公は何をつかって問題を打破するのか
  8. 変化:3の問題が解決し理想に到達する
  9. コンセプト:「誰が」「どうなって」「どうなった」「ターゲット」「ジャンル」

これらを決めておけば、プロットを作るときに混乱せずにすみます。

例:進撃の巨人の場合

『進撃の巨人』なら、こんな感じになりますね。

  1. 主人公:自由を夢見る少年エレン・イェーガー
  2. 日常:壁の中で平穏に暮らしている
  3. 問題/理想:平穏に虚無感があるので外の世界を自由に旅したい
  4. 壁:外の巨人に対抗する力がないので理想は叶っていない
  5. 事件:カベをぶち破り巨人が侵入してきた
  6. 決意:母親を殺されたことで「4」の打破を決意
  7. 解決策:仲間の協力や、巨人化能力
  8. 変化:巨人と戦う力を得て外の世界に近づいていく

三幕構成でシナリオ展開を決めよう

いよいよプロットをつくっていきます。

心理学には「スリー・パート・リスト」という考え方があり、なにかを伝えるには『3部構成にすると良い』といわれています。映画に三部構成が多い理由はこういうことなんですな。てなわけで、まずは物語を3分割して、大雑把に展開を考えてみましょー。

物語を3分割することを三幕構成といいます。

三幕構成でのプロットの練り方

まず物語の展開を「1・はじまり/2・中盤/3・おわり」に分割します。

  1. はじまりでは何が起きる?
  2. 中盤では何が起きる?
  3. おわりでは何がおきる?

ちなみに、1~3はこのようにするのがセオリーです。

  1. はじまりでは「問題提起」
  2. 中盤では「葛藤」
  3. おわりでは「変化」

問題提起→葛藤→変化これが主人公の身に降りかかる出来事なわけですな。

なるほどです

1・はじまり「問題提起」主人公の日常が崩壊し問題が現れる

「はじまり」で起こることは問題提起です。主人公の平穏な日常を切り裂いて解決すべき問題(敵やトラブル)が現れます。

  • ショーシャンクの空に:無実の罪で投獄
  • ラブライブ!:学校が廃校になる
  • Re:ゼロから始める異世界生活:異世界に飛ばされ死に戻り能力の発覚
  • 進撃の巨人:カベをぶち破った巨人たちに襲われる
  • ハリーポッター:ハグリットが迎えに来て運命を告げる

日常を切り裂く出来事で問題が提起され、主人公は『変化』を始める決意をするわけですな。

ショーシャンクでは自由を目指す決意をし、ラブライブでは廃校を阻止する決意をし、進撃では巨人を駆逐する決意をするというわけ。

2・中盤「葛藤」問題解決のために悩み、もがき、策を練る

主人公は提起された問題を解決すべく『葛藤』します。それが中盤。

例えば仲間の助けで一度問題が解決するも、さらに大きなトラブルが起きて奈落の底に落ちる、など、王道的ですよねぇ。

例えば前述したラブライブ!では初ライブをするも観客がゼロ人だったり、仲間とのケンカがあったり、あらゆるトラブルが主人公の問題解決を邪魔します。

3・おわり「変化」主人公の成長で状況が変化する

葛藤により成長した主人公は『問題』を打破し変化をとげます。

例えばキック・アスというアメリカ映画では、弱くて人見知りでモテなかったオタクが、葛藤を経て強い正義のヒーローになり、友達も増えて彼女もできるという変化を遂げます。

物語冒頭で抱えていた「理想」を手に入れるわけですね。

度々述べてますが、この『変化』の大きさと感情移入できる度合いがドラマ性を強くするんですな。

例えばラブライブ!は観客ゼロからのスタートでしたが、最後は満員の観客が彼女達のステージをアンコールします。

「誰にも見向きもされなかった→多くの人達に愛されるようになった」という変化の大きさがドラマなわけです。

というわけなんだぜッ

三幕構成のまとめ

  1. はじまり「問題提起」:トラブルが主人公を非日常に誘う
  2. 中盤「葛藤」:問題解決の方法を模索
  3. おわり「変化」:葛藤による成長で状況が変化

13フェイズ/物語を13分割して決める

 

3幕構成をさらに細かく13分割した「13フェイズ」と呼ばれるプロットの作り方があります。

13フェイズとは、東京工科大学の故・金子満先生が提唱した『13の展開を順番どおり配置すれば、良質な物語が完成しちゃう型』のこと。

神話や聖書、民族童話からハリウッドの名作までいろんな作品で使われてる型なのでごんす。

てことで、またも『進撃の巨人』を例にしながら13フェイズを解説しましょー。

【第一幕/問題提起】

第一幕「問題提起」は物語のオープニング、いわゆる掴みです。

物語全体の1/4ほどのおさめるとバランスがよくなります。

0・背景

これはいわゆるプロローグなのであっても無くてもOK。

進撃の巨人でいえば「その日、人類は思い出した…」という語りの部分です。

1・日常

主人公が抱える問題、理想、それを阻む壁の確認。進撃の巨人では

  1. 自由がない(問題)
  2. 自由に壁の外を旅したい(理想)
  3. しかし外には巨人がいる(壁)

2・事件

日常を切り裂く事件、トラブル、出会などが起こり、主人公を非日常へと誘う。

ここでフェイズ1で見せた「問題」が強化されるのがポイント。例えば巨人の恐怖を目の当たりにして「自由がない」という問題が強化されるわけですな。

ここで主人公に誤った選択をさせたり、至らなさを見せておくと、終盤での『変化』が際立つようになります。

ここまでがいわゆる「ツカミ」でして、作品の10%以内に収めるのがセオリーだそうな。

【第二幕/葛藤】

第二幕では『葛藤』がスタート。主人公は成長のためにあれこれ試行します。

3・決意

主人公は問題解決のために「変化を決意(一度目)」する。未熟ながらも変化を開始。

  • 進撃の巨人:巨人を倒すため兵士になることを決意

4・苦境

変化しようとする主人公に困難が立ちふさがる。ライバルの存在、未熟さなど。

  • 進撃の巨人:立体機動装置が上手く使えない

5・助け

主人公を助けてくれるメンター(導師)、仲間、アイテムとの出会い。

  • 進撃の巨人:ミカサ、アルミン、ライナーなど仲間との出会い

6・成長/工夫

助けを利用して困難回避を試みる。少年漫画でいう修行パートですな。

例えば進撃の巨人では仲間の助言とトレーニングにより、エレンは立体機動装置を使いこなせるようになります。

7・転換

「助け」で問題解決したことでカバードピーク(かりそめの絶頂)を迎える。

わかりやすく言うと、調子乗ってウェイウェイするフェイズです(笑)

この後どん底に落ちる「破滅」が待っているので、主人公たちがお祭り騒ぎをしてるのをよそに『問題の根本は解決してないこと』を読者に感じさせておきましょう。

例えば進撃の巨人では訓練期間を終えたエレン達は慢心していて「勝てる…!人類の反撃はこれからだ…!」と爽やかな顔すら見せています、が巨人との実践経験はまだゼロなわけです。

8・試練

ウェイウェイやってた主人公たちに再び巨大な脅威が襲来。ここでこてんぱんにやられます。

進撃の巨人では再び壁を蹴破って巨人が侵入し、主人公の部隊はただの一匹も巨人を倒せないまま壊滅します。

例えるなら「成人式でテンション上がってはしゃいじゃったものの、社会人になって困難にぶつかり打ちのめされた」みたいな状況でしょうか(どんな例えだ)

9・破滅

フェイズ8の試練により主人公はとことん奈落に落ちていきます。

フェイズ7転換でのウェイウェイ騒ぎとのギャップがあればあるほどドラマティックになるでしょう。

優れた作品ほどウェイウェイからの転落の落差がすさまじいことがわかっていまして、参考文献の作者沼田やすひろ氏は、このテンションの落差を「ドラマフォール」と名付けています。

例えば「魔法少女まどか☆マギカ」第3話は一話の中でこのドラマフォールを体験できるのでおすすめ。

10・契機

破滅のなかで変化を遂げるキッカケを掴んだ主人公が再度、自分の意志で奮起する決意をします。

ここは名シーンが生まれやすいので大切。たとえばスラムダンクの『好きです、今度は嘘じゃありません』が有名でしょうか。

このシーンを転機に物語は終盤に突入していきます。

【第三幕/変化】

ここから「終盤」に突入します。最後の敵との闘いが始まります。

11・対決

最強にして最大の敵と戦う、いわゆるラスボス戦です。

もちろん「ボス」という対象ではなく「ミッション」でもOK、例えばBECKというバンドマンガでのラスボス戦は『大きなステージで今まで成功させたことがない名曲を演奏する』ことでした。

ただ、このミッションはフェイズ1日常で「主人公が抱えていた問題」を解決できる闘いでなくてはいけません(じゃなきゃ敵を倒す意味がないので笑)

12・排除

最強の敵を倒して安堵を迎える。この際、今までの成長の過程で培ってきた何かが勝利のキッカケとなると感動が増します。

  • スラムダンク:あれだけ嫌っていた庶民シュート
  • キャプテン翼:初めて覚えた技オーバーヘッドシュート

13・満足

これでエンディング。フェイズ7転換でのカバードピーク以上に盛り上げましょう。

てことでまとめ

以上です、いかがだったでしょうか。

前述したように13フェイズはハリウッドをはじめ古今東西愛用されてる型なので、映画などを見るときは『あ、ここはカバードピークだな』などを考えると面白いかもしれません。とくにディズニーの作品は13フェイズがわかりやすいので勉強におすすめ。「アラジン」「ズートピア」など参考にしてみてください。

ちなみに、物語づくりのまとめはどんでん返し&伏線の作り方 物語を面白くする3つのギャップもあるので、そちらも興味があるなら是非に。

では、ばいびー♥

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