売れる脚本術『SAVE THE CATの法則』は使い方間違うと使えない説

脚本の有名なテクニックに『セーブ・ザ・キャットの法則』というのがあるんですよ。

「共感できないキャラも、ネコを助けるエピソードを見せれば共感を得られる」理論のこと。ドラえもんのジャイアンなどが典型ですね。

で、気になるのは、現実では『第一印象の悪さは覆らない』と言われてること。

たとえばスキャンダル起こした芸能人が、どれだけ改心したり社会奉仕しても世間が許さないあれ、あの心理は架空のエピソードでも同じなんじゃない?と思うわけですよ。

つまり嫌われたキャラが猫を助けたとこで印象は良くならないんじゃない?と。

そこで調べてみたところ、コーネル大学の研究データが参考になりそうだったのでご紹介。

第一印象の悪さは、ネコを助けても覆せない

本件はコーネル大学が200名の学生におこなった実験。研究チームは以下の架空のエピソードを学生に聞かせました。

フランシスは隣人の家に侵入し、大事なものを奪って逃走したが、逮捕された

いかにもフランシス(架空の人物)に嫌悪感を抱いてしまいそうなエピソードですねぇ。

実際、世の中でこういう短絡的な犯罪ニュースが流れると、ネットでプンプンしてる人は多いですし、架空とはいえエピソードとしては最適かも。

そこで研究チームは、フランシスについて以下の情報を追加しました。

追加情報
  • 心を入れ替えたフランシスは、善いヤツになって、命の危険をかえりみず子供の命を救った
  • そもそもフランシスは強盗などしていなかった。冤罪だった

つまり、後からフランシスの株が上がるエピソードを投下したんですね。まさにセーブ・ザ・キャットの法則でございます。

ところが結果は…

が…!駄目…!

フランシスがどんなに改心して、良いヤツになったか伝えても「悪印象は変わらない」という結果に。

たしかに僕も、アニメ「琴浦さん」にて、主人公をイジめまくってた森谷ヒヨリが改心して仲間になったのは受け入れられなかったなぁ(笑)

つまり「改心しました」には全然説得力がなくて、子供を助けようが、猫を助けようが、嫌悪感は薄れないみたいです。

ただし、印象を覆す方法もある:それは「再解釈」

ただ研究チームいわく、「再解釈」によって印象を覆すことは可能だ、とのこと。たとえば、

フランシスが隣人の家に入ったのは、隣人の家が火事で燃えているのを発見したから。家の中から子供を助けたことを、誘拐と勘違いされたのだ。

なんとこのエピソードを聞いた被験者はフランシスへの評価を一点。ただちに好印象になったそうな。

つまり「隣人の家に入ったのは間違いだった」という情報より「やむを得ない理由があった」と説明されたほうが、印象を覆しやすくなるんですね。

たとえば「魔法少女まどか☆マギカ」の暁美ほむらちゃんや、ハリー・ポッターのスネイプ先生は、これで印象が良くなった例かと。

まとめますと

とどのつまり、結論はこうなんだぜ

てことでまとめますと

  • セーブ・ザ・キャットの法則は良いテクニックなものの、第一印象が悪いキャラの印象を覆すには足りないみたい
  • ただ第一印象が悪くなった要因を「やむを得えない理由があった」と再解釈させることに成功すれば、悪い印象を良くすることが可能

とのこと。

少年マンガ王道の「敵が味方になる」展開に応用できそうなデータですね。

以上です。