【漫画・ゲーム】矛盾しないシナリオを書くためにメモしておきたい15の設定

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「シナリオを書いてる途中でストーリーの矛盾に気づいた…」

てのはよくある話。私も、仕事で途中まで書いたシナリオの整合性のなさに途中で気づいて困ることがあります。

この問題を解決するには「あらかじめ物語のキーポイントをメモしておく」という古典的な手法が役立つのではないかと。料理でいうレシピをまとめておくわけですな。

てことで今回は「漫画やラノベを書き始める前にメモしておきたい15のこと」をご紹介します。

もちろん、どんな物語を書くかによってメモしておくべきことは違ってくるので、今回は以前「ストーリーのつくり方 時代を超えて愛される物語12の法則」で考察した王道プロットを書く前に事前に決めていたほうが良さそうなアイデアをメモします。

ストーリーのつくり方 時代を超えて愛れされる物語12の法則
ストーリーのつくり方 時代を超えて愛れされる物語12の法則

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漫画やラノベ、あるいはゲームシナリオを書くのに困ったときは参考程度に。

1 6~9の役割を持った登場人物

「登場人物とその役割」をメモします。

登場人物の役割については過去に何度かまとめているので

などをご参照くださいませ。

2 舞台

時代や舞台設定を決めます。

といっても細かく作り込む必要はないので

  • 過去 or 現代 or未来
  • 現実、異世界 or SF

だけ決めれば問題ないかなと。

この記事では例として「中世風の異世界」を舞台とした物語をつくることを想定します。

3 日常

主人公はどこで、どのように毎日を過ごしているのか決めます。

  • 「貧乏農家の主人公は、その日暮らしの貧しい生活をしている」

のように、平均よりちょい下からスタートするのが良いかと。

ちなみに、この日常は「6 事件」で崩壊します。

4 お宝

主人公が「2日常」の中でどんな願望を抱いてるか決めます。

たとえば主人公に「隣村の女の子と付き合いたい」という願望があるなら、彼にとって「隣村の女の子と相思相愛に生きる日常」が物語でもっとも手にしたいお宝となります。

5 壁

主人公が「4 お宝」を手に入れられていない原因を考えます。

たとえば、隣村の女の子と付き合えない理由は

  • 呪いで二つの村が分断されたため
  • 主人公と身分が違い過ぎるため
  • 魔物の侵略で恋愛どころではないため
  • 主人公に勇気がないため

など、なんでもいいので決めます。

これが、主人公が物語で打破すべき問題です。

6 事件

主人公の日常が崩壊し、物語が動き出すきっかけを決めます。

ベタな展開だと「隣村がモンスターに襲われる」などですね。

「事件」をきっかけに、主人公の冒険がスタートします。

7 理由

「6事件」が起きたことをうけて、主人公がしぶしぶ変化を決意しなくてはいけなくなる理由です。

たとえば、彼女を目の前でさらわれた主人公は「自分が弱くて彼女を守れなかったから勇者を探す旅に出る」みたいなかんじですな。

8 偽りの解決策

「5壁」を打破する手段として、主人公が物語の初期に考えている手段を決めます。

ここで決める願望は「後々誤りだったと気づく」のがセオリーです。

  • 身分違いの彼女と付き合うために金持ちだと偽る

みたいなかんじですね(まんまアラジンですが)

9 ウソ

偽りの解決策のために、主人公は「ウソ」「不正」「間違い」を冒します。

または、その意図はなくても「偽りの解決策」を考えていたために「10 ドラマフォール」でしっぺ返しを食らいます。

たとえばアラジンでは、魔法で「自分は金持ちの王様だ!」と身分を偽ってましたな。

10 真実

「8 誤りの解決策」が間違いで、本当に解決策は別にあったと気づくイベント。

たとえば「ズートピア」だと、差別の対象にしていたキツネが「じつはいい奴だった」と気づいて、差別や偏見なく友情を育むことの大切さを知るシーンですな。

物語は、ここで一度盛り上がりのピークを迎えます。

11 ドラマフォール:ウソがバレてどん底に落ちる

この時点で主人公は「偽りの解決策」ではなく「真実」が大事だと気づいてますが、これまで重ねたウソが原因でどん底に落ちます。

アラジンでいえば「金持ちの王様ではなく貧乏な盗人」だとバレるシーンです。

12 決起:再び立ち上がるキッカケとなるイベント

なんらかのイベントがキッカケで主人公はウソと決別し再び立ち上がります。

ここは名シーンが生まれやすいところなので、良い感じのイベントを用意したいところです。

たとえば、スラムダンクの「好きです、今度はウソじゃありません」はめちゃくちゃ名シーンでしたな。

13 撃退:主人公がラスボスを倒すアイデア

主人公がラスボスを撃退するアイデアには一ひねりほしいところです。

これまでの伏線を活かした倒し方などをメモっておくといいでしょう。

14 報酬:物語終了時の主人公の日常

3日常と対比できるような日常を描写します。

冒険を終えたことで主人公の日常はどう変わったのかメモしておきましょう。

15 コンセプト:この物語を30文字程度でまとめる

ブログやTwitterなどで宣伝するとき用に、30文字程度で物語の魅力を言い表すキャッチコピーを用意しておきます。

コンセプトは「ジャンル、ターゲット、テーマ、他の作品と違うポイント」をまとめるのがセオリーです。

  • 「忙しい大人に嬉しいレベル上げ不要RPG!彼女と付き合うために魔王を倒せ!」

みたいな感じですな。

詳しいことは「ログラインの書き方 たった一行で読者の心を掴む5の方法」もご参照ください。

ログラインの書き方 一行で読者の心を掴むキャッチコピー5の戦略
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以上です。

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