人物写真を二次元キャラ風に描く骨格トレースのやり方

「骨格トレース」という練習法を勉強したのでメモします。

写真から人物を描くときに便利なテクニックで、仕上がりは↑上のサムネイルのような感じ。

写真モデルをトレースしたときにありがちな「ガタイがよすぎる」「可愛くない、不気味」という問題を回避しやすくて便利なんですよ。

てことで、骨格トレースで写真のモデルを二次元っぽいラフ画にする手順をご紹介します。

1 骨格トレースとは

骨格トレースは、素材や写真の「骨格」にアタリをつけて、デッサン人形のようなラフ画を描きおこすテクニックです。

サンプルを用意してみました。

  • A:写真
  • B:通常トレース
  • C:骨格トレース

「通常トレース」が写真の輪郭をなぞっているだけなのに対し、骨格トレースはデッサン人形のような仕上がりになっていることがわかりますな。

骨格トレースしたラフ画は頭の大きさや首の太さを変更しやすいので、二次元キャラ風の体型に変形しやすいんですよ。

骨格トレースのメリットをご紹介します。

1-1 二次元に変換しやすい

先述したように、骨格トレースを利用すれば三次元の人物を二次元風に描き直しやすいです。

具体的には「首を細く」「頭を大きく」「手を小さく」すれば二次元キャラっぽい体型になるわけですが、骨格トレースしたラフ画は拡大しても縮小してもバランスが崩れないので変形がしやすいんですよ。

1-2 ポーズを変えやすい

骨格トレースしたラフ画はデッサン人形のようにポージングを変更しやすいです。

たとえば以下のように関節を起点にしてパーツを動かせば、ポーズの変形を簡単におこなえます。

 

たとえば、以下のイラストは実際にポージングを変更した例です。

写真ではなく「そのまま使える女の子ポーズ500」というイラスト用素材をトレースしたものですが、骨格トレースでラフを作成しています。

  • A:そのまま使える女の子ポーズ500」の素材をトレース
  • B:手がジャマだったので下ろして、上半身を逸らせてみた
  • C:重心を左足に変更し、上半身の逸らしは戻した

骨格トレースで関節の位置にアタリをつけていたので、修正しても全体のバランスが変わっていません。たとえばCはAより身長が低くなってますが、それは足が短くなったからではなく、腰と足を曲げたためだとわかりますな。

というように、骨格トレースでラフを描けるようになれば素材のポーズを活かしつつ微調整ができるようになります。

ラフ画の描き方については「いまさら聞けないラフ画の描き方」をご参照あれ。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://kaopro.jp/12645 target=]

1-3 資料がなくても自然な関節が描けるようになる

骨格トレースを繰り返していると、人体の構造に多少慣れてきます。

たとえば「片方の肩が上がるときは、もう片方は下がる」などのルールがわかってくるので、そのうち資料がなくても違和感がない骨格が描けるようになるわけですな。

ただ、こういったルールは「言われてはじめて理解できる」ものなので、ガイドなしでゼロから法則を見つけるのはかなり大変です。

てことで骨格トレースを練習する際は、ガイドとなる書籍などを参考にすることをおすすめします。役に立ちそうな本や講座は「3 骨格トレースの参考になる本・講座」をご参照くださいませ。

2 骨格トレースから絵を描く方法

今回のサンプル用に描いた骨格トレースを例にして手順を解説します。

2-1 素材を用意する

まずは素材を用意します。今回は「pixabay」のフリー素材を利用しました。

服を着たモデルは骨格の位置がわかりにくいので、初心者は水着モデルで練習することをおすすめします。

典型的な「スタイルが良い西洋美人」をモデルにしていますが、二次元キャラの体型や顔のバランスは西洋美人と近かったりするんですよ。

もちろん、写真ではなく「イラストポーズ素材集」を利用するのもOKです。というか、その方が余計な修正が必要ないのでラクかもしれませんな。

2-2 関節の位置にアタリをつける

関節の位置にアタリをつけます。赤い線で引いてる箇所が関節ですね。

 

人体を輪切りしたイメージで、関節の向きも意識します。

2-3 関節をつなぐ中心線を描く

各パーツの中央の結ぶ線を描き、先ほどアタリをとった関節つなぎます。

以下みたいに棒人間っぽい図が出来上がるはずです。

2-4 立体化する

関節と中心線を参考にしながら、デッサン人形のようなブロック体を描いていきます。

「表面」「裏面」を意識してブロック化すると立体感が出やすいかもしれません。以下の図では赤線の部分が「裏面」なイメージですな。

もうちょいスッキリ描くとこんなかんじです。

迷ったらとりあえず「デッサン人形ぽいラフ画をつくる」と覚えておいてください。人体をブロック化するイメージです。

2-5 体型を好みに調整する

デッサン人形を好みの頭身や体型に調整しましょう。

たとえば、私が今回描いたサンプルは頭、目、胸を少し大きく調整し、首を細くしています。写真と重ねてみるとわかりやすいですな。

体型をどのようにするかは作家の好みなので正解はありません。たとえばもっと胸が大きいほうが好みな方もいるでしょうし、もっと頭を大くして5頭身にしたい方もいるでしょう。

骨格トレースしたラフは変形してもバランスが崩れにくいので、CLIP STUDIO PAINTの投げ縄ツールなどで何度も変形して、しっくりくるバランスを探してみてください。

色を塗るとこんな感じになりました。

描いたラフ画を参考に下描きや配色に進みたい場合は「下描きの描き方」もご参照あれ。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://kaopro.jp/12775 target=]

以上です。

3 骨格トレースの参考になる本・講座

おすすめ本毎度恒例の「本日のおすすめ」コーナーです。

今回は骨格トレースの練習になりそうな本や講座をご紹介します。

3-1 骨格トレース7日間入門ドリル

[blogcard url=https://www.palmie.jp/courses/223/lp?aff_id=Qim7iP8EqW]

お絵かき講座パルミーのコンテンツです。実際に写真をトレースしながら練習できるので上達しやすいのではないかと。

とくに「服を着た被写体の骨格にアタリをつける方法」は是非とも身につけておきたい技術ですな。

3-2 意外と知らないラフの描き方講座

[blogcard url=https://www.palmie.jp/courses/226/lp?aff_id=Qim7iP8EqW]

骨格トレースした絵をアレンジしてラフ画を仕上げる方法が学べます。

三次元の人物を二次元キャラにアレンジするポイントも学べるので「写真を参考にして絵を描きたいなー」という方にもおすすめです。

3-3 ヒロマサのお絵かき講座 体の描き方編


「人体の構造ルール」のガイドとしておすすめです。

前述したように人体構造は「言われてはじめてわかる」ものなので、闇雲に骨格トレースだけを繰り返してもコツをつかみにくいんですよ。

この本を一読して「なるほど肩と腕の距離感はこのぐらいなのか」「おろした手は股の横にくるのか」などの前知識を入れたうえで骨格トレースに取り組めば上達しやすいのではないかと思います。

詳しくはヒロマサのお絵描き講座がイラスト初心者に超おすすめな理由をご覧ください。