「絵が上手い」と評価されるヒトに共通する能力3選

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「絵を上達するにはどんな能力を伸ばせばいいの?」ということが気になるので調べてみました。闇雲に練習するより目的があったほうがいいですからね。

そこで今回は、ノースカロライナ大学がレビューした「絵が上手いヒト3つの特徴」を参考にしましょう(※1

1 絵が上手いヒトに見られる3つの特徴

前述したレビュー論文によると、絵が上手い人は、そうでない人に比べ、以下3つの能力が優れているそうです。

  1. 資料記憶力:一度資料を見れば覚えられる
  2. 描画力:資料のとおりに絵が描ける
  3. ミニマルアート力:シンプルな線と色でも伝える絵が描ける

という感じなので、もう少し詳しく掘り下げてみましょう。

ざっくり解説すると「絵が上手い人は記憶力も良い」という結果でして、1は才能の影響がデカいものの、2~3はトレーニングで伸ばせる余地がありそうです。

これらの能力を鍛えるトレーニング法は科学的なイラスト上達術3選にまとめているので、気になる方はご参照あれ。

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1-1 資料記憶力

資料記憶力は「目で見た物体の特徴を記憶する能力」です。例えるなら資料の図鑑を頭の中にストックしておく能力ですな。

この能力が高い人は、一度見ただけで対象を記憶できるので、資料を見なくてもマンガのキャラが描けたり、芸能人の似顔絵が描けたりします。ちなみに私はこの能力がめっぽう低いです、ぐぬぬ。

前述したようにこの能力は「先天的な才能」でほぼ決まりますが、模写やデッサンの練習で伸ばすことも可能です。

ただ闇雲に好きなマンガを模写するだけじゃ能力は鍛えられないので「骨格の位置」「明暗」「配色」に着目するといいかもしれません。

詳しくは「骨格トレース入門」や「いまさら聞けない下描きの描き方」をご参照ください。

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1-2 描画力

ここでいう描画力とは「記憶を頼りに手を動かす能力」のこと。つまり脳に記憶した資料の情報を手の神経に伝える能力です。

この能力が低い人は資料を見ながら描いてもイマイチ上手に描けないんですが、この能力が高い人は資料や記憶を頼りにサラサラと手を動かすことができるわけですね。

これもやはり「模写」でトレーニングできるそうで、ブラインド・コントア・ドローイングと呼ばれる練習法が役立ちそうです。詳しくは科学的イラスト上達テクニック3選をご参照ください。

1-3 ミニマルアート力

ミニマルアート力とは、「少ない線や色で情報で伝える能力」です。

たとえば以下はピカソの一筆書きですが、これ以上ないぐらいシンプルに鳥が空を飛ぶ図の特徴をとらえてますね。

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ピカソ 平和の鳩

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ニューヨーク市立大学が、アーティストと一般人を対象におこなった「70本の線でゾウを描写してもらう実験」では以下のことが確認されています。

  • 一般人は70本すべての線を使い切ってもゾウを描写できなかった
  • アーティストは10本そこそこの線でもゾウだと判別できる作品を仕上げた

たしかに、上手い人の絵を見ると「超キレイな絵なのに、よくみると線も配色も少ない」というケースが多々あるんですよね。

個人的には、LO画集でおなじみのイラストレーター、たかみちさんのミニマルさに惹かれます。

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よくみると線も色も少ないのに、バシッと決まってるんですよねぇ。

ここでもやはり「骨格トレース」「配色」「明暗」の知識が不可欠となりそうですが、より少ない情報で絵を仕上げることを目標に練習してみればいいかもしれません。

以上です。

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