SIMPLE RULESに学ぶ傑作を生むクリエイターの面白いルール5選

「傑作のアイデアは不自由な制約から生まれる」と言われたりします。

たとえば、ピクサーの名作トイ・ストーリーの「おもちゃが家の中を冒険する」という物語は、当時のCG技術で「自然」「人肌」をうまく再現できなかったことから生まれたアイデア(※1)だそうな。

今回は、名著「SIMPLE RULES」を参考に、著名な小説家やロックバンドが傑作を生むためにつかっていた面白いルール5選をご紹介します。

「良いアイデアが浮かばない」「コンセプトが決まらない」というときの参考程度に。

1 20世紀を代表する小説家「エルモア・レナード」

「3時10分、決断のとき」など、数多くのヒット小説を書いたエルモア・レナードのルールをご紹介しましょう。

レナードの文章は「軽やかで洗練された会話」が人気だったそうで、以下3つのようなルールが課せられていたそうです。

  1. プロローグは省略する
  2. 会話のつなぎに「〇〇と言った」以外の動詞は使わない
  3. 読者が読み飛ばしそうな部分は削る

ようするに、不要な箇所をばっさり削ることで「軽やかな会話」を実現していたわけですね。

初心者がつくったゲームのセリフにありがちなミス4選にも書きましたが、「削る」ことで洗練する手法は、あらゆる分野で役立ちそうです。

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2 ベースなしの傑作アルバム「ホワイト・ストライプス」

「ベースなし」という斬新なアイデアのアルバムが大ヒットしたロックバンド「ホワイト・ストライプス」のルールをご紹介します。

彼らの大ヒットアルバム「ホワイト・ブラッド・セルズ」は以下5つのルールでつくられたそうです。

  1. ブルースなし
  2. ギターソロなし
  3. スライドギターなし
  4. カバー曲なし
  5. ベースなし

ルールを聞いただけで「どんな曲ができるんだろう?」とワクワクしますな。

リードボーカルの、ジャック・ホワイト氏は言います。

「曲づくりにルールはないなんてうそぶく連中には虫唾が走るよ。ルールなしで、いったいどうやって創造性が高い作品をつくるというんだ?」

たしかに「ギターソロがない」ということは、ギター以外の楽器でソロを入れるなどのアイデアを駆使しないといけないので創造性が高まりそうですね。

3 ネットやGPSを開発した「DARPA」

アメリカ国防総省のDARPA(ダーパ)といえば「SFのように奇想天外な発明をする機関」として有名です。

インターネットやGPS、お掃除ロボット「ルンバ」などのアイデアはDARPAで生まれたそうで、いまはヤモリのように壁を這って歩けるスーツを開発中だそうな。

そんなDARPAでは、プロジェクトを進めるか否かの判断基準は以下2つだけだそうです。

  1. 科学的探究心を高めるプロジェクトか
  2. 実用化に結び付くプロジェクトか

「好奇心を刺激する」「生活に役立つ」プロジェクトなら開発が進められるわけですな。逆に、この2つを満たさないプロジェクトは「やらない」と。

このように、やる、やらないの境界線をつくっておけば、作品づくりでムダに悩む時間を減らせそうですね。

たとえば自分もこのブログを書くときは「自分が創作のために調べた知識で、作品に取り入れたいことだけ発信する」というルールを設けています。

4 CG長編アニメ映画のパイオニア「ピクサー」

前述した「トイ・ストーリー」を生み出したピクサーにも、生産性と売上を維持するためのルールが2つあるそうです。

  1. 最低限のファンを掴んでおくため、毎年新作を公開する
  2. 新作は感謝祭(11月第4木曜)に公開する

YouTuberでいうなら「週5本投稿」「土日は絶対投稿」みたいなかんじですね。

余談ですが、自分はピクサーがめっちゃ好きでしてストーリーのつくり方などで、度々ピクサーの作品の巧さを解説しています。

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5 iPhoneの生みの親が追求した思想「Apple」

Appleの創設者であり、ピクサーのオーナーでもあったスティーブ・ジョブズが追求したルールは「シンプル・イズ・ベスト」です。

「ムダな機能はつけない」「ムダな装飾はいらない」と、ムダを削ぎ落し続けたことが、iPhoneやMacの直観的操作性や美しいデザインを生み出したと言われています。

服を選ぶ時間もムダということで、服装がいつも同じだったことも有名ですな。

まとめ:みんなが持ってることを手放す勇気がアイデアを生む

偉大なクリエイターの独自ルールを見てみると「みんなが持ってないものを持つ」より「みんなが持ってるものを手放す」ことで、オリジナリティを生み出してるケースは多いんだなぁーと思いました。

やっぱ、みんながやってることを「やらない」と決めることは、強烈な個性になるんですな。

以上です。