「ヤバい集中力」に学ぶ!集中できる人になるのに必要な4つのこと

集中力が長続きしない…なにが原因なのかな?
そんなときは、名著「ヤバい集中力」を参考に解決策を考えてみよう。

たっつー

今回は名著「ヤバい集中力」を参考に、集中力が続かない原因4つを特定し、その問題を打破する方法を解説します。

4つの問題を解決できれば「いつの間にか熱中して、気づけばタスクが片づいていた」という日常をつくることができるでしょう。

この記事を読み終えると

集中力が途切れる原因がわかり集中が長続きするようになる

1 「ヤバい集中力」とは

ヤバい集中力ってどんな本?

ヤバい集中力は、ブログ「パレオな男」の管理人であり年間5,000本の論文を読む男、鈴木祐さんの本です。

最新の科学研究を根拠に集中力を上げる「環境」「食事」「トレーニング法」が45個紹介されていて、2020年11月現在もっとも信憑性が高い集中力ハック本ではないかと思います。

2 集中力は「4つの能力」の総力で決まる

そもそも集中力ってなんだろう?

ヤバい集中力では「集中力は4つの能力の総力で決まる」という考え方が述べられています。それが以下の4つです。

  1. 自己効力感:やればできるという感覚
  2. モチベーション管理能力:やる気を操る能力
  3. アテンションコントロール:集中力を持続させる能力
  4. セルフコントロール:逸れた集中を元にもどす能力

これら4つのスキルの総合点が高ければ「集中力が高い」と判断でき、逆に総合点が低ければ「集中力がない」と判断できます。

つまり集中力が持続しない原因は、4つの能力のどれかの欠如なのです。

たとえば、絵を描く集中力を上げたいなら、以下4つのどこで集中が切れやすいか分析してみるといいでしょう。

  1. 机に向かうまで:自己効力感
  2. 絵を描き始めるまで:モチベーション管理能力
  3. 集中を逸らさない:アテンションコントロール
  4. 逸れた集中を元に戻す:セルフコントロール

では、これら4つを対策するには、どんな方法があるでしょうか。細かく分析してみます。

3 自己効力感をアップする方法

そもそも自己効力感ってなに?
自己効力感とは「自分はやればできる!」という感覚のことです。

たっつー

自己効力感は挑戦心に結びついています。

自己効力感の有無
  • 自己効力感が高い:やってみよう
  • 自己効力感が低い:やってもどうせ成功しない

自己効力感を高める方法はいくつかありますが、今回は以下をご紹介します。

3-1 セルフコンパッションで自己否定が減る

セルフコンパッションとは「弱い自分に優しく接する思考法」で、心理学者のクリスティン・ネフ博士により発案されました。

自己効力感が低い人は自分に高い要求をし過ぎる傾向にあります。ミスをすると「自分はダメだ」「完璧にならなきゃ」と自己否定することが多く、それが自己効力感の喪失につながっているのです。

セルフ・コンパッションでは、むやみに自分を責めません。母親やおばあちゃんがあなたに向けてくれたような優しさを、自分自身に向けます。詳しいやり方は、以下を参考にしてみてください。

3-2 しなやかマインドセットで「やればできる」感覚が身につく

自己効力感を高めるには「しなやかマインドセット」を持つことが必要と言われています。

マインドセットとは「物事の見方」のことで、硬直マインドセットと、しなやかマインドセットの2種類があると言われています。

硬直マインドセット

能力は生まれつき決まっていて後からは伸ばせないという考え方

しなやかマインドセット

能力は努力次第で伸ばせると考いう考え方

※しなやかマインドセットは「成長マインドセット」と訳されることもあります。

硬直マインドセットの人は自己効力感が低く、一度でも他人に負けるとメンタルがズタボロになりやすいことがわかっています。「能力は後から伸ばせない」という考え方なので、ミスや敗北が自分の存在の否定になってしまうのです。

他方、しなやかマインドセットの人は「勝ち負け」ではなく「成長」に固執するので、他人との勝ち負けに執着しません。失敗しても「次はどうすれば上手くいくだろう」と考えるので自己否定には陥らないのです。

マインドセットは「後天的に変えられる」ことがわかっています。しかも「マインドセットは変えられる」という事例を見るだけで変えられるそうです。

自己効力感を高めたいならマインドセットを学んでみると良いでしょう。ビル・ゲイツが絶賛した「マインドセット やればできる!の研究」がおすすめです。

3-3 肉体改善で自己効力感が上がる

もっとも自己効力感を上げてくれるのは「見た目の改善」だと言われています。ダイエットや筋トレのことです。

見た目を改善するには、食生活を見直したり、トレーニングを習慣化する必要があります。そして、小さな習慣をコツコツ積み重ねる経験が「見た目」という分かり易い変化につながった時に「自分はやればできる」という効力感につながるわけです。

ダイエットや筋トレがむずかしいなら「早寝早起き」「寝る2時間以内はなにも食べない」など、小さな習慣化からスタートしてみると良いでしょう。

肉体改善の参考書は「パレオダイエットの教科書」がおすすめです。ヤバい集中力と同じ著者の本で、私はこの本を読んで2カ月7キロのダイエットに成功しました。

パレオダイエットは脳と体調を正常に戻すためのフィックスなので、集中力アップにも役立つはずです。

肉体改善のおすすめ書籍

4 モチベーション管理能力をアップする方法

モチベーション管理能力ってなに?

モチベーション管理能力とは「やる気」を管理する能力です。そのままですね、はい。

「やる気」はすぐ破裂する風船のようにデリケートなので、しっかり管理しなければ修復不可能になります。「好きなことをやればモチベは上がる(キリッ」というほど単純なものではないのです。

むしろ、好きなことに取り組んでるときほど注意しなくてはいけません。モチベが破裂してしまうと「好きな気持ちが消滅する」危険性があるからです。それを「燃え尽き症候群」と呼んだりします。

では、モチベーションを管理するにはどうすれば良いのでしょうか?以前詳しくまとめた記事もあるのでご参照ください。その中から、重要な対策法を3つご紹介します。

4-1 モチベは後から湧いてくる「作業興奮の原理」

モチベーションは「事前に湧く」のではなく「後から湧いてくるもの」ことが基本です。これを「作業興奮の原理」といいます。

あなたも仕事や勉強に対し「スタートすれば集中できるけど、スタートするまでに時間がかかる…」と感じた経験はありませんか?タスクをスタートして5分ほど経つと脳内にドーパミンが分泌されます。そのドーパミンがモチベーションの源となり、集中力が高まるのです。

「作業興奮の原理」を知っていれば「モチベが上がらない理由は好きなことをやってないからだ」という結論には至りません。好きなことだろうと「5分手をつけないとモチベは上がらない」のです。

モチベーションが上がらないときは、タイマーを5分にセットし「まず5分だけやる」ことを意識してください。

4-2 「チロシン」が不足するとモチベは湧かない

ドーパミンの原材料である「チロシン」が不足すると、モチベーションが湧きにくくなります。

チロシンは、たんぱく質に多く含まれるアミノ酸の一種です。材料無しで神経伝達物質(ドーパミン)を生成することはできないので、定期的にお肉を摂取してチロシンを補いましょう。たとえば、鳥のむね肉はたんぱく質が豊富でおすすめです。

肉の消費がむずかしいならサプリで摂取できます。サプリの適量や服用の注意点は以下の記事にまとめているので参考にしてみてください。

4-3 モチベは「タスクの難易度」に左右される

どうしてもやる気が出ないタスクは「難易度の設定」が間違っているのかもしれません。

人の脳は「かんたん過ぎず、むずかし過ぎないタスク」に、もっともモチベーションが高まることがわかっています。余談ですがゲームデザイナーがプレイヤーを熱中させるためにもっとも時間をかけて吟味するのも、適切な難易度設定です。

マネジャーの最も大切な仕事 95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力 」の著者テレサ・アマビール博士の研究によると、20分以内に80%の確立でクリアできる難易度設定が、もっともモチベーションを維持しやすいそうです。

このように、短く小さなゴールを積み重ねることを「スモールゴール戦略(小さな勝利)」と呼びます。

モチベが上がるタスクの条件
  • 20分以内にクリアできる
  • 80%の確立でクリアできる
  • 成果が記録され振り返れる

たとえば、スマホゲームの「ログインボーナス機能」はスモールゴール戦略を利用した例です。

ログインというかんたんなゴールを達成させ、次に「1プレイすればボーナス」のように次のプレイをうながします。1プレイすると、次はガチャが回せることに気づき、いつの間にか5分経って作業興奮の原理が働くのです。気づけばプレイに熱中してやめられなくなります。

同じ原理は勉強や仕事にも活かすことができるので、まずはタスクを「20分以内に80%クリアできる」ように分割してみましょう。そして、1ステージクリアするごとにノートやメモ帳に記録し、達成感をつくってみてください。

5 アテンションコントロール力をアップする方法

アテンションコントロール力ってなに?

アテンションコントロール力とは「目の前の物事への注意を維持する能力」のことです。集中力といえばこの能力を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

人の脳は1つのことに集中するのが大の苦手で、アテンションコントロールを鍛えた人でも、タスクに没頭できる時間は20分が限界と言われています。

加えて人が一度に集中できる対象は「1つのみ」です。2つのことに同時に集中することはできません。詳しくは「シングルタスク入門」をご覧ください。

さらに、GoogleやFacebookなど大手企業が科学と技術の限りを尽くし、ユーザーのアテンションコントロールを自社サービスと広告に向けるよう努力しています。

現代人はアテンションコントロール力を発揮しにくい環境にありますが、対策法もあるので3つご紹介しましょう。

5-1 スマホ・ネット・ゲームを遠ざける

アテンションコントロールを維持するには「あなたの注意を奪う存在を遠ざける」ことが必要です。その代表例は「スマホ・PC・ネット・ゲーム」でしょう。

現代の広告とサービスは「いかにユーザーのアテンションコントロール力を自社サービスと広告に向けらせるか」を競っています。たとえば「目的もなくダラダラYouTubeを見てしまった」「時間のムダだと思いつつアプリゲームで1時間遊んでしまった」という経験がある方は多いのではないでしょうか。

それはGoogleをはじめ世界中のエリートエンジニアが世界最先端の技術を発揮した結果です。その技術に抗うことは、ほぼ不可能と考えたほうがいいでしょう。

なら対策する方法はたった1つ「遠ざける」しかありません。

もちろんネットやゲームを完全に絶つ必要はありません。しかし「タスクに取り組む間は絶対見えないようにする」といった対策はやったほうがいいと思います。

たとえば、勉強の間はスマホを別の部屋に置くだけでもアテンションコントロール力を守ることができます。脳はスマホを見た瞬間から通知が気になってしまうことが判明しているからです。

個人的には「デジタル断食」もおすすめです。「デジタル・ミニマリスト」が参考になるかもしれません。

5-2 防音対策する

想像以上にアテンションコントロール力を崩壊させる原因になっているのが「騒音」です。

たとえば、ウェールズ大学等の研究等では「メロディつきのあらゆるBGMは、アテンションコントロール力を崩壊させる原因になる」ことが判明しています。とくに母国語の歌詞つきの歌はもっとも集中力を阻害したそうです。

理由は「脳がメロディや歌詞を理解することに集中してしまうから」とのこと。言わずもがな、近隣の話声やテレビの音もアテンションコントロール力を崩壊させる原因となるでしょう。

では、どんな音なら集中力を高めることができるのでしょうか?

多くの研究では「無音」「自然音」のみが、アテンションコントロール力をアップさせると分かっています。

「無音」の環境をつくりたいなら、ノイズキャンセリングヘッドホンがおすすめです。隣人のしゃべり声やバイクの音のストレスはかなり減らせます。

僕が利用しているノイズキャンセリングヘッドホンのレビューもあるので、興味があればご覧くださいませ。

AmazonPrime MusicやYouTubeで「自然音」と検索し、川の流れる音や木の葉のせせらぎを聴くのもいいでしょう。ほんの10分も試せば、自然音が集中力を上げるという研究がウソではないことがわかると思います。

ちなみに同研究によると「音楽は集中力は崩壊させるがモチベーションは上げられる」のだそうです。タスク中に音楽は聴かないほうがいいですが、休憩中は好きな音楽を聴いたほうがモチベーションが上がるかもしれません。

5-3 カフェイン+テアニンで集中力が10%上がる

コーヒーなどに含まれる「カフェイン」は集中力アップ効果が認められた数少ない成分です。「ヤバい集中力」でも、科学が認めた唯一のスマートドラッグとして紹介されています。

カフェインは摂取する時間帯によっては睡眠の質を下げたり、飲みすぎると効き目が弱くなるデメリットもありますが、正しく服用すればとても心強いです。

カフェインの効果やベストな飲み方は以下をご参照ください。

緑茶に含まれる「テアニン」とカフェインを同時摂取すると、集中力が10%アップするという研究データもあります。カフェインで緊張した神経を、テアニンが緩和してくれるからです。

カフェイン

テアニン

200mgのテアニンと50〜100mgのカフェインを作業の30分ほど前に飲めばOKです。

僕も試しましたが、カフェイン単体より若干集中しやすくなったように感じました。カフェインだけでは効果を感じないなら、テアニンも試してみるといいかもしれません。

6 セルフコントロール力をアップする方法

セルフコントロール力ってなに?

セルフコントロール力とは「目先の誘惑に負けない能力」のことです。人生の成功と相関性が高い能力として注目を集めています。

アテンションコントロールに気をつけても、人の注意は10秒も経てばフラフラと逸れはじめます。僕もこの記事を執筆しながら、読みかけの本のことや、夕飯のメニューのことを何度も考えてしまいました。

そんなとき、逸れそうになった注意を基にもどすのがセルフコントロール力です。

セルフコントロール力は、物事をコツコツがんばるために役立ちます。伸ばす方法もいくつか発見されているので、ご紹介しましょう。

6-1 超常刺激を避ける

いくらセルフコントロール力を鍛えても「欲望」には絶対に勝てません。よって「欲望を刺激する誘惑には近づかない」ことが基本です。

5-1 スマホやネットを遠ざける」で紹介したように、我々の生活には脳の欲望をブーストする「超常刺激」がたくさんあります。中でも依存度が高いのが以下の超常刺激です。

  • ジャンクフード
  • ポルノ
  • ネット・スマホ
  • 他人からの評価(いいね!や高評価など)
  • バラエティ番組(YouTube含む)

これらの超常刺激が欲望を刺激するエネルギーは、脳のセルフコントロール力を上回ります。理性で立ち向かうのはそもそも無謀なのです。

よって、集中力を保つには超常刺激と距離をとることが不可欠になります。

6-2 セルフコントロール力が高い人とつるむ

人のあらゆる性質は「周囲の人の影響を受ける」ことがわかっています。セルフコントロール力も例外ではありません。

たとえばオフィスでは、集中力が高い人のとなりに座る人は集中力が高くなることがわかっています。逆もしかりで、不真面目な人のとなりに座ると、仕事の生産性が下がるそうです。いわゆる「腐ったミカン理論」ですね。

あなたの周囲にはどんな人が多いですか?あなたに良い影響を与えてくれる人でしょうか?それとも悪い影響を与える人でしょうか?

非情と思われようと、付き合う相手は慎重かつ真剣に選ばなくてはいけません。繰り返しますが「周囲の人の性質は伝染する」からです。

もし恋人や家族の集中力が高くないなら「一緒に集中力を上げる練習をしよう」と誘ってみるといいかもしれません。お互いが真剣になれば、良い影響を与え合えるのではないかと思います。

6-3 マインドフルネス瞑想

逸れた注意を戻すトレーニング法で、もっとも有名なのは「マインドフルネス瞑想」でしょう。

意識を「いま、ここ」に集中させるアイデアとして2500年前に開発され、近年その効果を実証する科学データが次々と生まれています。

まだ研究途上のジャンルなので過剰な期待は禁物ですが、場所を選ばずトレーニングできますし、神経をリラックスさせてストレス解消する効果も認められているので、まずは1日10分試してみるといいかもしれません。

まとめ

以上、「ヤバい集中力に学ぶ!集中できる人になるのに必要な4つのこと」でした。

心理学者ジョージ・サイモン博士は「情報が増えすぎた世界では、集中力がもっとも価値ある資産となる」言いました。30年以上前のことです。

現代はまさに博士がいう「情報が増えすぎた世界」であり、集中力を収入に変換できる時代だと思います。「収入になるスキル」を学ぶには集中力が必要だからです。

集中力を本格的に鍛えたいなら「ヤバい集中力」を一読することをおすすめします。では。