シングルタスク入門:作業速度が1.5倍速に上がるタスク術

人の脳は2つ以上のことを同時処理するのが苦手で、それを「マルチタスク」といいます。

マルチタスクの例
  • スマホを見ながら歩く
  • SNSチェックしながら映画を見る
  • 音楽聞きながらブログを書く

「電話しながら運転」が法律で禁止されたことからも『人はマルチタスクが苦手』なことがお察しできるのではないかと。

ところが現代人は「常に脳内マルチタスク状態」といえるほど、目の前のタスクに集中できていないそうな、耳が痛い。

なんだとォ

スマホが気になって2時間の映画を観れない若者もいるとかで、いかに現代人の集中力がマルチタスクに毒されて崩壊してるかがわかりますな。

今回はマルチタスクの毒を回避し、目の前のことに「シングルタスク」で取り組む方法をまとめます。

結論からいうと、作業速度が1.5倍速になることが期待できるので「時間が足りない」と悩んでる人ほど試してみてください。

マルチタスクのデメリット3選

マルチタスクの悪影響を伝えるデータは膨大すぎるので、代表的なのを3つ挙げましょう。

タスクの効率がめちゃくちゃ下がる

タツさん

マルチタスクすると、とにかくタスクの効率が落ちまくります。
マルチタスクの害
  • 生産性が40%下がる
  • タスクが終わる時間が50%増える
  • ミスが50%増える
  • 重度の場合、大麻やタバコの3倍脳がダメージを受ける

これらは、FAZBOX社がまとめたインフォグラフィックにも書かれてるので参考にどうぞ(英語ですが)

参考 マルチタスクの害インフォグラフィックFAZBOX

時間が進む感覚が早くなる

タツさん

マルチタスクにより、「時間が進む感覚」が早くなることが分かっています。

大人になると「子供の頃より時間が早く進むよな~」と思えることがありますが、その要因の一つは『マルチタスクによる忙しさ』だと社会学者ジョン・ロビンソンは述べています。

これらの現象は『時間汚染』と呼ばれ、週に40時間以上も時間が失われた感覚が生まれてるのだそうな。

「時間が足りない原因」1日が足早に過ぎる時間汚染7の対策法まとめ

僕もこのデータを聞いてから意図的に『作業のシングルタスク化』『デジタル断食』を試してみましたが、驚くほど時間がゆっくりになってビビりました。

目の前のことを楽しめなくなる

タツさん

マルチタスクになると僕らは1つのことに没頭できなくなり、体験が薄くなります。

たとえば映画を見ながら頻繁にメールチェックすると、映画の内容がごっそり抜け落ちて、部分部分しか覚えられなくなるんですな。

カリフォルニア大学の実験では、マルチタスクになる時間が多いほど『集中できない』『落ち着かない』『我慢できない』人格になる率が上がるのでは?とも懸念されています。

前述した「2時間の映画に耐えられない若者」の例を考えると信憑性があるデータですね。

マルチタスクの害
  • ミス率が上がり、作業完了までの時間が50%増してしまう
  • 時間の進みが早く感じるようになってしまう
  • 目の前のことを楽しめなくなる

シングルタスクとマルチタスクの違い

タツさん

目の前の1つのタスクに集中して取り組むことを『シングルタスク』といいます。

Google、Appleをはじめ有名海外企業でも、シングルタスクのスタンダード化が目指されはじめています。

シングルタスクに取り組めばマルチタスクのデメリットがすべて解決できるからです。

シングルタスク化すると
  • 作業効率&スピードが上がる
  • 時間が余る、ゆっくりになる
  • 1つ1つの体験が濃密になる

ということで、タスクに取り組むなら「いかに同時進行するか」ではなく「いかに1つ1つ終わらせるか?」を考えるようにしましょう。

「やること多いからマルチタスクじゃなきゃ終わんないよ!」と思う人も多そうですが、だったらなおさら1つずつシングルタスクで終わらせた方がいいです。

前述したようにマルチタスクではタスクが終わる時間が50%増、ミス率40%増ですから、効率的なようで非効率になっています。

マルチタスク:シングルタスクの違い

マルチタスク、シングルタスクが混同し勘違いしてしまうケースも多いので、わかりやすく違いをまとめておきましょう。

「音楽を聴く」「ブログを書く」という2つのタスクを例にするとこんな感じです。

  • マルチタスク:音楽を聴きながらブログを書く
  • シングルタスク:音楽を聴き終える→無音でブログを書く→休憩中に音楽を聴く

2つ以上のタスクの同時進行を試みるのがマルチタスク、一方シングルタスクは2つ以上のタスクがあっても「1つずつ」消化します。

マルチタスクにならない例:脳を圧迫しない作業の同時進行はOK

脳の注意力が圧迫されない簡単な動作ならマルチタスクになっても負荷はかかりません。

たとえば「歩きながら歯を磨く」「歩きながら本を読む」など。

全人口の2%スーパータスカーとは

全人口の2%ほどスーパータスカーという性質を持つ天才がいます。

彼らはマルチタスクでも各タスクの質が落ちないことがユタ大学の研究でわかっているそうです。

「自分は全人類2%の天才スーパータスカーだ!」と信じて疑わないなら、どうぞガンガンマルチタスクをおこなえばOK。自信がないならシングルタスクに取り組みましょう。

シングルタスクとマルチタスク違い
  • 同時進行はマルチタスク:1つずつ終わらせるのがシングルタスク
  • 脳を圧迫しない「簡単なこと(歩く、歯を磨くなど)」はマルチタスク可能
  • 全人口の2%だけマルチタスクでも脳が圧迫されない天才がいる

シングルタスク入門

では本題。シングルタスカーになるための方法をご紹介します。

タスクの集中を削ぐモノを遠ざける

タツさん

まず、目の前のタスクに無関係なモノをとことん遠ざけましょう。

代表的なのはスマホ、テレビ、パソコン、ネット、音楽(雑音含む)です。

これらを遠ざけて目の前のタスクに集中できる環境を作ることがシングルタスクの第一歩となります。

僕らの集中力は2.8秒妨害されるだけで半減することがわかっていて、一度途切れた集中を戻すには平均25分必要とわかっています。

以下のことを試す
  • 不必要ならスマホを遠ざける
  • タスクと無関係なアプリ、ブックマークの消去
  • 耳栓、ホワイトノイズなどで雑音対策

そんで人の話し声や生活音で集中が阻害されるケースも多いので雑音対策も推奨です。

『集中力を守る防音対策ガジェット』ベスト3

タスクシフト

タツさん

シングルタスクは『時間を区切っておこなう』ことがおすすめ。

これはコロンビア大学が提唱したタスクシフトというテクニックで、タスク達成率が20%以上向上するというデータも出ています。たとえば

タスクシフトの例
  1. 読書 52分
  2. 17分休憩
  3. ブログ 52分
  4. 17分休憩
  5. 映画を見る 90分

のようにあらかじめ決めた時間でタスクを切り替えていくわけです。

何分で切り替えるのがベストかは人によるので、あなたにとってベストな時間を探してみてください。

ただ、多くの人に当てはまりやすいのは以下3パターンと言われています。

タスクサイクル3パターン
  • 90分タスク→20分休憩(ウルトラディアンリズム)
  • 52分タスク→17分休憩(DailyMuse調べ)
  • 25分タスク→5分休憩(ポモドーロテクニック)

時間帯によって集中できる時間が変わることもあるので、朝は90分タスク、夜は25分タスクなど、時間帯ごとに変えてテストしてみるといいでしょう。

マインドフルネストレーニング

タツさん

1日5~20分、マインドフルネストレーニングを行うことをおすすめします。

マインドフルネスは近年流行している「過去や未来ではなく『今この瞬間』に意識を向ける」概念のこと。Google社では社内プログラムにも取り入れられています。

マインドフルネスは瞑想でトレーニングすることが一般的なので、1日5~20分、瞑想の時間を設けてみるといいかもしれません。

やり方は以下を参考にしてください。

マインドフルネス瞑想入門:初心者向けのやり方、ガイドアプリまとめ
シングルタスク入門まとめ
  • マルチタスクの原因を目の前から排除する(スマホ、テレビなど)
  • タスクシフトを利用し「1つずつ」タスクを終わらせていく
  • マインドフルネスで「目の前のこと」に集中するトレーニングをする

シングルタスク入門に最適なお勧め本3冊

最後に、シングルタスク入門の参考になる書籍をご紹介。

SINGLE TASK 一点集中術

シングルタスクで仕事に取り組む方法があれこれ述べられてる本。

スラスラ読みやすいので入門に良いかと。

週40時間の自由をつくる超時間術

みんな大好きメンタリストDaiGo氏による「時間汚染の打破」がテーマの本。

「マルチタスクとそれにともなう焦りが時間不足の原因だ!」という珍しいコンセプトで見ごたえあり。

SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える

「仕事をシンプルに効率化したことで成功した事例」を豊富に紹介してる本。

たとえばNet Flix、ピクサー、Appleが、2~3つのシンプルなルールに基づいて利益を最大化してるのがわかります。